漢方健康ブログ
秋の肌養生におすすめの食材とは・・・
前回は、お肌の夏バテについて原因を詳しくご紹介しました。
原因をしっかり理解するとセルフケア(養生)の大切さも感じれもらえると思います。3日坊主にならず継続して「素肌快適状態」を目指じてください。
今回は、日頃から簡単にできる秋への変わり目におすすめの食養生をご紹介します。
チェック項目でご自身のタイプを確認し、食養生をしていきましょう。
1. 抗酸化成分を取り入れる
【チェック項目】
・夏の間に外に出る機会が多かった
・ストレスをため込みやすい
・しわ、しみ、たるみが気になる
上記のうち一つでも当てはまる人には、日頃からからだの抗酸化を意識することをおすすめします。
紫外線やストレスは、体内で活性酸素を多く発生させます。
活性酸素は、体内に侵入した細菌やウイルスを退治してくれる役割をしていますが、過剰に発生すると正常な細胞まで攻撃してしまいます。これを「酸化」といいます。
皮膚の酸化は、しみやしわなどの肌老化だけでなく、ターンオーバーの乱れにつながり皮膚疾患を増悪させてしまう恐れがあるため「抗酸化」がとても大切になります。
【おすすめの抗酸化成分と食材】
・ビタミンA
(例)人参、かぼちゃ、ほうれん草、シソ、ニラなど
・ビタミンC
(例)赤ピーマン、ブロッコリー、ゴールドキウイ、菜の花、小松菜など
・ビタミンE
(例)アーモンド、ナッツ類、アボカド、ごま、ツナ缶、カツオなど
2. 腸活で皮膚の修復力アップ
【チェック項目】
・冷たいものを好む
・間食が多い
・緊張すると胃が痛む
・傷や肌荒れが治りにくい
上記のうち一つでも当てはまったら、胃腸力が落ちているかもしれません。
日頃の腸活で、皮膚修復力アップを目指せます。
(胃腸の働きと肌トラブルの関係については、前回の記事をご参考ください。)
【腸活を中心とした食事】
からだにいい善玉菌を含む食材と、その善玉菌の栄養源となる食材を合わせて摂ることで、効果的に腸内環境を整えることができます。
理想的な摂取割合は「不溶性:水溶性=2:1 」といわれています。
善玉菌を含む食材
発酵食品(ヨーグルト、ぬか漬け、納豆、キムチ、味噌、チーズなど)
善玉菌の栄養源となる食材:食物繊維やオリゴ糖を多く含む食材(穀類、豆類、さつまいも、ごぼう、海藻類、こんにゃく、リンゴ、バナナなど)
3. 「血」を補い皮膚に栄養を
【チェック項目】
・夏バテ気味
・めまいや動悸がする
・よく足をつる
・目が疲れやすい
・ほてりやすい
上記のうち一つでも当てはまったら、「血」となる食事をおすすめします。
「血」は全身を巡り臓器や組織に栄養を与えて潤すため、肌トラブル対策には重要です。
【血を補う食材】
ほうれん草、人参、鮭、鶏胸肉、落花生、栗、納豆、ブドウ、クコの実、ナツメなど
4. 「肺」の潤いを養う
【チェック項目】
・汗をかきにくい
・口や鼻が乾きやすい
・皮膚が乾燥しやすい
上記のうち一つでも当てはまったら、秋冬に肌が乾燥し易くなる傾向にあるでしょう。
漢方の観点では、「肺」は呼吸だけでなく、からだの水分代謝に関係し皮膚や毛を潤すという働きを担っていると考えられていますので、肺の機能を高めることによって、肌のターンオーバーも整い、肌トラブルや肌老化にアプローチできると考えられています。
【肺の潤いを養う食材】
(皮膚がかさつき、赤みもある人に)
レンコン、きゅうり、ごぼう、梨、菊の花、緑茶など
(どちらかといえば冷えが気になる人に)
大根、白菜、ネギ、生姜、白ごま、はちみつ、松の実
〈まとめ〉
わたしたちのからだは、日頃からの暮らしの積み重ねでつくられています。
お菓子や炭水化物では、からだに必要な「血(血液)」にはなりません。また、胃腸機能や「肺」を丈夫にし、天候の変化や環境変化によるストレスを受けにくいからだづくりが大切です。
生活習慣を見直して、できるところからセルフケア(養生)をしていきましょう。
もちろん、今回ご紹介した食養生以外にも養生法はございますので、気になった方はお気軽にご連絡ください。
今回ご紹介した「夏から秋にかけての肌トラブル(お肌の夏バテ)」でお悩みになっている場合は、日頃のセルフケアに加え漢方薬で内側からアプローチすることがおすすめです。
中医学の治療方針としては、現在の不快症状を軽減していく「標治」と、体質の根本から改善していく「本治」のふたつがあります。
体質や原因などタイプに応じた漢方薬を用いることで、からだや心の不調を緩和し、さらに再発予防することも可能です。
漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。
「八仙堂」では、西洋医学的治療の効果をより発揮できるように、漢方薬をご提案いたします。さらに、お客様に寄り添ったセルフケア(養生法)もお伝えさせていただいております。
店舗でのご相談だけでなく、「Web漢方相談(メール相談)」や「電話相談」も行っていますので、一人で悩まずにこうした相談窓口を利用して、専門家に相談してみては如何でしょうか。
自分に効く漢方と出会いたい、お手頃価格で不調を改善したい、という方におすすめです。
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〈この記事を書いた人〉
八仙堂(漢方相談員、薬剤師)堺谷 弥幸
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