漢方健康ブログ
朝の軽いストレッチで代謝をアップ
朝のストレッチはただの「体操」ではなく、中医学の観点から見ると「気血の巡り」を整えるとても重要な役割があります。
≪中医学から見た「朝のストレッチ」の効果≫
1. 気血(きけつ)の流れをスムーズにする
中医学では「気(エネルギー)」と「血(けつ=栄養)」は全身をめぐって健康を保っているとされます。
起き抜けは「陽気(ようき=活動のエネルギー)」がまだ弱く、体もやや滞りがち。
そこで軽く体を動かすことで、寝ている間に滞った気血の巡りが促進され、頭も体もスッキリ目覚めさせることができます。
2.肝(かん)の働きを助け、情緒の安定に
中医学で「肝」は、気の流れや感情のコントロールをつかさどる臓器です。
ストレスがたまったり、怒りっぽくなったりするのは「肝の気」が滞っているサイン。
ストレッチによって筋(すじ)をゆるめる=肝の通り道を整えることになるので、
朝にストレッチを取り入れることで、イライラや気分の乱れの予防にもつながります。
3. 「陽気」を引き出し、1日の活動エネルギーに
夜は「陰」の時間、朝は「陽」の時間の始まりとされます。
ストレッチは、眠っていた陽気を目覚めさせて、身体を陰から陽への活動モードに切り替えるスイッチの役割になります。
とくに寝ている時に強張りやすい背骨や足の裏、肩まわりなど、陽経(ようけい=陽の気が通る経絡)を伸ばすのが効果的です。
≪おすすめのストレッチ(中医学的ポイント)≫
・背伸び+深呼吸:肺を開き、気の流れを整える
・首・肩まわし・ふくらはぎ伸ばし:肝と関係が深い「筋」をゆるめ、気の停滞を防ぐ
・足指や足首まわし:腎(じん=生命力)を活性化、むくみ予防にも
いかがでしたでしょうか?
はじめはどれか一つだけでもOK!
「気血が巡る」ことが気持ちいいと感じることができるようになれば、もっとやりたい!と思うようになりますよ!
次週は簡単でも栄養バランスを意識した朝食についてお届けします。お楽しみに!
八仙堂薬局
漢方セルフケアアドバイザー
漢方薬・生薬認定薬剤師
藤岡和枝