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疾患別養生法

2022.07.02
疾患別養生法

夏の寒暖差に注意!! クーラー病対策で猛暑を乗り切る!

「外は猛暑でも室内は冷房が効きすぎているため、気温差で気分が悪くなる」

気温の高い日に買い物に行くと、すぐに体がだるくなる」

「冷たい物が増えて胃腸の調子が優れない」「睡眠不足が続いている」

毎年訪れる暑い夏の時期に増えるお悩みです。

 

梅雨が明けて一気に気温が上昇すると、暑さで体力を奪われるだけでなく、室内と屋外の温度差によって体調を崩してしまうことがあります。

気象庁から発表された3か月予報によると、今年の夏は平年よりも早い梅雨明けで、8月はより一層気温が高くなるといわれています。

そこで今回は、夏だからこそ気をつけたい「クーラー病(冷房病)」について詳しくご紹介します。

 

1. クーラー病(冷房病)とはなにか? 起こりうる不調は?

クーラー病を一言でいうと、「自律神経の混乱と血行不良とによる不調」のことを指します。

暑い屋外と、冷房がきき過ぎた冷えた室内を行き来することで、自律神経のバランスが崩れてからだに様々な不調が起こります。

また、私たちのからだは暑い夏は体内の熱を汗で発散させて体温を下げようと働きますが、冷房の冷たい風を長い時間当たることで、必要以上に冷えて血行不良が慢性化してしまうことも少なくありません。

 

〈クーラー病で起こりやすい不調〉

手足の冷え、肩こり、頭痛、腹痛、不眠、下痢、便秘、疲労感、手足のむくみ、肌荒れ、めまい、のぼせ、生理痛、生理不順など

 

2. 夏の冷房で自律神経が乱れやすいのはなぜ?

クーラー病は設定温度を低くしすぎたり、屋外や建物内など気温差が激しいところを出入りすることを繰り返すことで生じます。

激しい気温差はからだに負担をかけ、体温調節を行っている自律神経のバランスに影響をもたらします。自律神経のはたらきを理解することで、なぜ激しい気温差が自律神経のバランスに影響するかイメージしていきましょう。

 

〈自律神経のはたらきとは?〉

自律神経系は、活動時に活発になる交感神経と、睡眠時やリラックス時に活発になる副交感神経のふたつがあります。これらは司令塔の役割を担う神経で、バランスよくはたらくことで全身の臓器や筋肉のはたらきを調節しています。また、気温変化に順応して血流や発汗を調節し、体温を一定に保つはたらきもあります。

気温が高くなると、体内から熱を逃がすために発汗させようと「副交感神経」が優位になり、反対に気温が低くなると、体内の熱を外に逃がさないために、末梢での血流を低下させようと「交感神経」が優位となります。

 

このように、自律神経は気温変化に応じて体温をコントロールしているため、屋外と室内の温度差が激しくなると、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替えがうまくいかなくなります。その結果、自律神経が乱れやすくなり、先程ご紹介した不調がでやすくなってしまうのです。

また、自律神経をコントロールする脳の位置は、ホルモン分泌を調整する脳の位置と近いため、女性の場合は生理不順や生理痛などの不調も生じやすくなってきます。

 

3. 日頃のセルフケアでクーラー病対策!

クーラー病対策のポイントは「胃腸を冷やさず、腸活を心がける」ことです。

 

私たちは、食べたものを胃腸で消化吸収したものを、栄養やエネルギーに変えて、血液と共に全身へ巡らせています。そのため、胃腸機能がうまく働かないと体を動かす気(エネルギー)をつくれず、全身に栄養や酸素を含む血液を巡らせることができなくなり、その結果、血行不良や自律神経のバランスの乱れが生じやすくなるのです。

 

胃腸を丈夫に保つためのセルフケアを含め、クーラー病対策を3つご紹介します。

・飲み物は常温以上

暑い日は、冷たい飲み物を欲しやすくなりますが、なるべく胃腸を冷やさないよう常温以上を心がけましょう。冷たい飲み物は、胃腸を冷やして胃腸機能を低下させます。どうしても飲みたい場合は生姜を少し入れてみるのも冷え対策として有効です。

 

・よく噛んで食べる

よく噛んで食べることで、胃腸への負担が軽減し消化吸収力をアップすることができます。飲み込むまでは箸を置いておくようにしてみてください。

 

・お風呂につかる

夏はシャワーのみで済ましてしまう人が多く見られます。

冷房による血行不良を改善するためにも、からだの内側を温めるようにしましょう。

38〜40℃の湯船に約10分程つかって、お風呂上がりに冷水をかぶることで、お風呂上がりののぼせ感を抑えることができます。

 

わたしたちのからだは、日頃からの暮らしの積み重ねでつくられています。生活習慣を見直して、冷房に負けない、不調の出にくい体づくりをしていきましょう。

今回ご紹介した「クーラー病」でお悩みになっている場合は、日頃のセルフケアに加え漢方薬で内側からアプローチすることがおすすめです。

 

 中医学の治療方針としては、現在の不快症状を軽減していく「標治」と、体質の根本から改善していく「本治」のふたつがあります。

体質や原因などタイプに応じた漢方薬を用いることで、からだや心の不調を緩和し、さらに再発予防することも可能です。

 

漢方薬は、その人に最適な生薬の組み合わせでないと効果がないだけではなく、副作用が起こる場合もあります。大切なのは、自分に合った漢方薬を選ぶことです。

 

「八仙堂」では、西洋医学的治療の効果をより発揮できるように、漢方薬をご提案いたします。さらに、お客様に寄り添ったセルフケア(養生法)もお伝えさせていただいております。

店舗でのご相談だけでなく、「Web漢方相談(メール相談)」や「電話相談」も行っていますので、一人で悩まずにこうした相談窓口を利用して、専門家に相談してみては如何でしょうか。

自分に効く漢方と出会いたい、お手頃価格で不調を改善したい、という方におすすめです。

 

八仙堂HP:https://www.hassendou.com/

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〈この記事を書いた人〉

八仙堂(漢方相談員、薬剤師)堺谷 弥幸

お客様のお悩みやご相談に、誠心誠意お答えいたします。

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