糖尿病はインスリンの分泌が不十分だったり,その働きが悪くなるために,耐糖力が低下してブドウ糖が利用されずに血液中に増え、尿中にも糖が排泄されてしまう病気です。体にエネルギーを補給できにくくなり,喉の渇き,多尿,体重減少、疲労感などの症状が起こります。また、高血糖状態で放置すれば、全身に様々な障害をもたらします。
インスリンが血糖を下げる生理作用
1)肝臓での作用
ブドウ糖をグリコーゲンに変えて、貯蔵する。肝臓でブドウ糖が作られ、血液中へ放出されるのを抑える。
蛋白質、脂肪や核酸の合成を促進する。
2)筋肉中での作用
ブドウ糖の筋肉への取り込みを促進する。ブドウ糖をグリコーゲンに変えたり、エネルギー源としての利用を促進する。
蛋白質の合成を促進する。
3)脂肪組織での作用
ブドウ糖の脂肪組織への取り込みを促進する。脂肪の合成を促進する。
糖尿病の種類
1.インスリン依存型(T型)
インスリンを作る細胞がウイルスや免疫異常によって破壊されて発病します。
子供に多い糖尿病ですが日本では少なく、全糖尿病の5%以下です。
2.インスリン非依存型(U型)
日本人に最も多いタイプで遺伝的に糖尿病になりやすい体質を持った方が中年以後に過食、運動不足、肥満、
ストレスなどの誘因が加わりインスリンの働きが悪くなって発病すると考えられています。
30歳以降から太ってきている人、血縁に糖尿病患者がいる人は特に注意が必要です。
全身に現れる合併症
網膜症、腎症,神経障害が「糖尿病の三大合併症」といわれています。
高血糖状態が続くと血管内に不要物質がたまり,血管壁が硬く脆くなります。毛細血管が集中する眼や腎臓は特にダメージを受けやすく、網膜症、腎症があらわれます。網膜症は失明に至ることもあり,腎症は進行すれば、人工透析が必要になってきます。
糖尿病からの血管障害は上述のように毛細血管を侵すだけでなく、脳卒中や心筋梗塞の原因となる動脈硬化をも引き起こします。
また神経障害は、両下肢神経痛や知覚障害の他、発汗異常、便秘、下痢などの自律神経障害を訴える事もあります。さらに細菌に対する抵抗力が低下し、様々な感染症にもかかりやすくなります。
40歳を過ぎたら定期検査を
一般に糖尿病は初期には顕著な症状は現れません。多尿、喉の乾き、倦怠感、食欲異常といった糖尿病の症状が現れる段階では、すでに初期を過ぎていることがほとんどなのです。そこで定期的な糖尿病検診が不可欠といえます。
検査はまず検尿で糖が出ているかどうかを調べます。もし糖が検出されなくても尿検査だけで安易に判定せずに、遺伝要素がある方や耐糖能力に個人差があることから下記の血糖値検査を行いましょう。境界域に属する方が急増しているので高めの数値が出た後は早めの改善が望まれます。
| 血糖値 |
●随時血糖 ●空腹時血糖 ●ブトウ糖負荷試験
●75gブドウ糖試験による判定 (日本糖尿病学会1999発表より) |
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糖尿病型 |
境界型 |
正常値 |
| 空腹時血糖 |
120mg/ml以上 |
糖尿病型と
正常値の中間値 |
110mg/ml未満 |
| 2時間後血糖値 |
120mg/ml以上 |
140mg/ml未満 |
しかし、血糖値だけでは採血時点の血糖状態しか把握できません。
そこで長期的な血糖推移の観察目的で多く使用されているのがHbA1c検査です。
これは赤血球中のヘモグロビンがグルコースと結合した割合を%で示したものです。
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糖尿病型 |
境界型 |
正常型 |
HbA1c
検査値(%) |
6.0以上 |
5.6以上6.0未満 |
5.6未満 |
体重維持が最大の予防
肥満は、糖尿病の最大誘因といわれます。食べ過ぎや肥満はインスリンを多く必要とするため、結果としてインスリンの作用不足を招き易くなります。BMIという体重指数で25以下を保ちましょう。計算式は【BMI指数=体重(kg)÷身長2(m)】です。(BMI計算はこちらから)
また、BMI指数が同程度でも、体脂肪の貯まる場所により,上半身(腹部)肥満と下半身肥満に分類されます。
下半身肥満は「洋なし型肥満」と呼ばれ、健康上あまり問題はありませんが、「リンゴ型」と呼ばれる上半身肥満は、内蔵の周囲に脂肪がついていることが多く、糖尿病をはじめとする成人病の発病率が高いことが指摘されています。
糖尿病の改善方法
糖尿病は悪化させない事が一番大切です。薬だけに頼らずに生活改善も考えましょう。
食物繊維で予防改善
食物繊維を毎日20〜25c摂ることで下記の効果が期待できます。
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腸管でゲル状になり糖質脂質の吸収を緩やかにし、食後血糖値の急激な上昇を防ぐ。 |
| A |
膨張して満腹感を得やすくなることで必要以上の過食を防げる。 |
| B |
血糖と同様にその吸着作用によりコレステロールの吸収を抑制する。 |
| C |
胆汁酸を吸着し体外に排泄させる。 |
| D |
大腸での便の量を増やし、便通を促進する。 |
| E |
腸内でのNaイオンとKイオンの交換反応により食塩中のNaを排泄させ血圧を下げる。 |
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糖質代謝の向上
大切なのは、クエン酸とビタミン・ミネラル
身体を動かすエネルギーを作る【ATP回路】を活発に動かすことが、糖質や脂肪を
燃焼させる最大のポイントです。活性化する秘訣は、
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基礎代謝を高める事(基礎代謝:1日中眠っていても消費されるエネルギー) |
| A |
補酵素(火付け役)として働く、クエン酸・ビタミン・ミネラルの補充を欠かさない事 |
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新陳代謝を向上させる血液循環の確保
漢方療法によって血液中の老廃物の速やかな排泄力を高めて血糖値の上昇を防ぐことができます。
タラノキ、八味地黄丸、バナバ茶など多くのものが流通しています。
しかし漢方薬は体質や症状から【証】を決定して1人1人に合わせて作るのが基本ですので、まずは自分の証を専門相談員に判断してもらってから服用しましょう。(漢方相談)
動脈硬化への対策
漢方生薬『水蛭(ヒル)』で予防
水蛭は昔から『破血剤』に分類され、血液の停滞を改善する生薬として使われています。
糖尿病の合併症の中でも最も多い、動脈硬化の進行を予防するためにも摂りいれたいですね。
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