五月病と漢方薬

Q.40歳の会社員です。昨年の春先の人事異動で家族を残して転勤することになりました。
新しい職場へ挨拶に行ったり、引越し準備をしている内に、何となく気分が落ち着かなくなって
きました。その後、新しい職場で仕事を始めたのですが、気分が晴れることはなく、イライラや
気分の落ち込みを繰り返すようになってきました。病院に行っても精神安定剤などを処方される
だけで根本的な改善には至りませんでした。これから春を迎えるのが不安です。漢方薬で何か
良いものはありますか?
A. 入学や入社、転勤などで生活環境が変化してひと月ほど経った5月頃になると、元気がなくなり、出社拒否や抑うつ状態に陥り、精神が不安定になる人がいます。このような自律神経系の症状を五月病と呼んでいます。西洋的な治療では、軽いうつ状態、肩こりや頭が重い、眠りが浅い、物忘れなどの体の不快症状に合わせた薬物治療をしていくのが一般的です。
漢方には『五行学説』という季節や時間、方位、表情、喜怒哀楽などの感情、味覚、色彩など森羅万象のあらゆる出来事が密接に関連して人体に影響を与えていると考える概念が昔から発達してきました。これらを表にまとめたものを『五行色体表』と呼び今日まで漢方診断に役立てられてきました。
五行色体表に沿って考えると、肝の働きの不調を放っておくと『土用』と言われる季節の合間に当たる時季に、脾(胃腸の働き)も悪くなってきますので、自分がどのタイプなのかを相談して、春の訪れを感じ始める前から症状や体質に合わせた漢方薬を調合してもらうことをお薦めします。
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